コエトス記

[声でわかる、声で伝わる]コエトスってどういう意味?

 

あなたの声でモチベーションを上げる コエトス/COETOS

2021年8月28日にwebサイトをリニューアルしました。私がこうやってブログを書くのもほぼ1年ぶりです。書きたくてもシステムの都合上どうしても書けなかった…というお話はまた別の機会にさせて頂くとして、このリニューアルで何が変わったのか?そして新しいサービスとは?という所をお伝えいたします。

コンセプトは「声でモチベーションを上げる」

このリニューアルオープン前、サービスとそれを提供する企画名は「ボイスデザインオフィス」でした。
ところが、この「オフィス」がどうしても「事務作業」を想像してしまうということ。声について教えているという事が伝わりにくい…という欠点がありました。そこで、リニューアルにあたりこのサービス名も変更してはどうだろう?という話になったのです。
ご提案下さったのは奈良の全方位型デザイン事務所パーキーパット・デザインズ代表の前田慎也さん(Twitterはこちら)。リニューアルを検討していた当初はどのような形にするかがまだ明確ではなく、このままだと中途半端になるな…と思い、前田さんが提供されている「ひゅーん」というサービスを使って相談をさせて頂きました。その時の相談がきっかけで会ってお話を聞いていただき、色んなご提案を頂いた後、今回全面(ロゴもサービス名も)リニューアルへと進むことになりました。

前田さんは仰います。「お話を聞いていて感じました。[声でモチベーションを上げる]っていうのがキーワードだと思います」。
そうなんです、自分の耳で一生のうちに一番沢山聞くのは誰あろう自分の声。だからこそ、自分の話す・歌う声で自分自身のモチベーションを上げる事が出来れば、人前で話すのも発表するのも登壇するのも怖くないはず!そこからはコンセプトと同時にサービスの「愛称」を考えましょうとなりました。

最初はコエトスじゃなかった

実は、当初前田さんが考えて下さった愛称は「コエトス」ではありませんでした。最初の愛称は「コエモ/COEMO」。その名の通りで「声+モチベーション」。また声「も」姿勢「も」呼吸「も」発声「も」話し方「も」と、声に連なる諸々を繋げていく連想からでした。

そしてその愛称がとても素敵だったのでそのままロゴを作成しましょう!という話になりました。ロゴの制作は前田さんにご紹介頂いたロゴ制作サービスsynchlogo 代表の西村渉さん(Twitterはこちら)。
まずはZoomで打ち合わせとヒアリング。2週間ほどで全く違う3パターンのロゴのご提案を頂きました。その中から色んな方のご意見を伺って採用されたのがこちら。

(当初案)

「ボイスデザインオフィス」もこれに合わせて「ボイスデザインカレッジ」へ。ここからロゴに細かな修正を加え、あとはサイトに組み込んでリリースするだけ…!という状態まで来た公開5日前の8月23日。事件は起こります。

リリース前に念のため…と調べた特許情報プラットフォーム。最初に「コエモ」案が出てからすぐに確認したものの、万が一を考え商標の検索を再度行いました。すると…「コエモ」と称呼(読み方)が全く同じものが、まさかのタカラトミーさんから出願されていたんです。

勿論、最初に考える前にすべて調べて下さっていましたし、私も何度も検索をかけました。せめて役務(区分)が違えばいけるはず…!と思ったのですがまさかのそれもしっかりと被っている状態。先願の権利発生日は6月14日、公開も6月中だったのですがネットの公報に掲載されるのが遅かったこともありギリギリまで気が付けなかったという状況でした。

急いで前田さん、西村さんと話し合いました。なんとかなるか、いや無理だ。相手が大きすぎて勝ち目がない。このまま走っても恐らくこちらが真似をしたという形でしか広まらない…と頭を抱えた結果。

「2日下さい!」

前田さんが2日で新しいサービス名を絞り出します!と仰って下さり、また西村さんも「そもそものロゴのコンセプトは変わらないので出来次第すぐ修正します!」と心強いお言葉を。お二人のご好意と男前なご決断のもと、生み出されたのが「コエトス/COETOS」でした。


ロゴの盾も、コエトスに合わせて更にデザインが洗練されました。西村さんが「もうしばらく盾は描きたくない…」と仰るほどの盾いっぱいのラフ図。webサイトのリリース日が決まっていたとはいえ、残り僅かな時間の中で一切の妥協をせずにギリギリまで考えた上で候補を出して下さいました。最終的に決まったこのロゴ。盾の部分に足をつければワイングラスのようにも見えるんですよね。当社の何かの記念の際には、このロゴの模様と形でワイングラスを作りたい…!と直感的に思いました。そしてサイトリリースのまさにその日、商標登録の出願を提出しております。

コエトスの由来

コエトスをご提示くださったとき、実は他にも候補がありました。そしてその中からこれまた色んな方にご意見を伺った結果コエトスに決定しました。
前田さんがご提示くださった時のコエトス案がこちら。

コエトス COETOS/COETHOS/COETOSS
・声+エトス(習慣・特性)→あなたの声の特性を見出す→自信・モチベーションを上げる
・声をトスする/声でトスする
・可愛い響きもありつつ、綺麗め・格式あるような雰囲気も
・エトスの名前はたくさんある中でコエトスとなるだけで唯一

本来のエトスは「ethos」と書きます。 意味としては「いつもの場所」、これが転じた「習慣」「習慣づけ」「特性」を表わすギリシア語。サービス名の綴りも当初はHを入れたETOHSにしようと思ったのですが、やはりシンプルにいきましょう!とうことで、声+エトスでコエトス/COETOSとなりました。

ちなみに、このエトスが転化して「人柄」を表すようになったそうですが、その人柄を表す「エトス」はアリストテレスの著作である「弁論術」で使われている言葉にもなります。弁論術という著書、これがなかなか面白いんですが細かい内容は一旦置いて、ざっくりと次でご説明しますね。

何を話すかより、誰が話すか

アリストテレスの弁論術って本当は3巻あるんです。今は翻訳版が1冊で出版されています。その中の2巻目にpathos(感情)・ethos(人柄)・logos(言論)/説得推論それぞれの観点からの考察が書かれています。弁論の方法は3つあり、その中にさらに3種の説得手段があるとしています。その説得のありかたとは何?という考察が3つの側面からなされています。

平たく言えば「説得するために必要な要素」ですね。その3つの要素というのが

  • logos(ロゴス、言論) – 理屈による説得。
  • pathos(パトス、感情)- 聞き手の感情への訴えかけによる説得。
  • ethos(エートス、人柄)- 話し手の人柄による説得。

logos(ロゴス、言論)はロジカル(論理的)の語源、pathos(パトス、感情)はパッション(情熱)の語源、そしてethos(エートス、人柄)はエティクス(倫理)の語源となります。語源で見ると「なるほど~!」とより納得できるものがありますね。

アリストテレスの中では基本はやはり「logos(ロゴス、言論)」が大切だとしています。ただ、それを補完するために「pathos(パトス、感情)」「ethos(エートス、人柄)」も重要であると考え、結局どれも同じようなボリュームでしっかりと解説がされています。

少し話が逸れますが、7つの習慣を書いたスティーブン・R・コヴィー氏はエートス(人柄)>パトス(感情)>ロゴス(言論) の順番が大切だとしています。まずは話し手の人格があって、次に聞き手の感情の状態を考えた上で、最後に話し手の伝えたい部分をプレゼンする。

そもそも、信頼的できない相手からの話を聞こうともしない(聞きたくない)というのは良くある話し。だからこそ、まずは説得する側が「信頼されるに足る人物か」というのが非常に大切です。普段から話を盛る事で有名だとか、嘘つきで有名な人の話をまじまじと聞いてくれる人なんてなかなかいないですよね。
その上でその時聞き手はその話を「聞ける状況であるか」、感情的に受け止められる状態であるかどうかを見極める。例えば、42.195㎞のフルマラソンを走った直後の人に「アリストテレスがね?弁論術でね?」なんて突然話しかけても「今じゃない!!」ってなりますよね。
最後にその話は浅くないか?その人が話しても違和感のない裏打ちされた「確かな情報であるか」が大切です。例えば音大を卒業したクリモトがなんの実績もないままに突然「機械工学的にね?」とか言い出したら「大丈夫?夢みてる?起きてー!」になること間違いなしです。

だからこそ「説得」の成功には話し手に好感を持てて、更に信頼できるかどうかがかなり大きく作用します。そしてその「説得」に使うのは人の「声」なのです(もちろん、筆談やノンバーバルな方法もあります)。
まさに話し手の倫理観(エトス)がそのまま表れる「声」こそ、弁論、討論、演説、説得、説明の成功に欠かせない重要なファクターと言っても過言ではないでしょう。

コエトス/COETOS であなたの声をデザインします

コエトスでは、従来のボイスデザイン同様「姿勢・呼吸・発声・発音・話し方」の5つの柱をメインとしてあなたの人柄や人間性を最大限に活かし「もっと聞きたくなる声」に変えていきます。受け手の状態・感情に配慮した話し声や話し方、そしてあなたの伝えたい専門分野をより説得力を持たせて表現できる方法をお教えします。

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