ボイトレ思考

話し方本にあるテクニック 実は「○○である事」が前提です 寝ても覚めてもボイトレ思考ー第67夜ー

 

話し方を学びたいと思ったら?

前回のブログで「あなたに本当に必要なのは『話し方』でしょうか?」という題材をお話しました。

本当に必要なのは「話し方」ではないかもしれない? 寝ても覚めてもボイトレ思考ー第66夜ー

・ゆっくりでもいい、流暢じゃなくても良いので「相手に届く声」で話しましょう

まとめるとこんな内容でした。
今回はもう少し「聴き手側」の受け取り方にフォーカスしたお話です。

 

リズムは聴き手を魅了する!心に残るのは規則性の中の不規則

ブログを読んでくださっている方はクリモトが歌科(声楽科)出身だというのをよくご存知だと思います。ですのでボイスデザイン®カレッジがお伝えしている内容にはちょいちょい音楽用語が出現します。

かといて、そんな難しい音楽用語を知らなくても小学校で習うレベル、もしくは少しでも楽器を習った事がある方なら「ああ!あの事か!」と分かる言葉で説明いたしますのでご安心くださいね。

テレビやYouTubeの番組でよく見るオープニングや振りの決まり文句

テレビで言うとたとえば「ナニコレ珍百景」のVTRのフリの際にMSが一斉に行う「ナニコレ!」とか、朝の番組「ラヴィット」のオープニングで川島さんが言う「ラヴィット スタートです!」。YouTubeだとオリエンタルラジオの中田さんの番組の冒頭で「さぁ!本日も参りましょうエクストリーム〇〇!××の△△編ー!」等々。「番組」と呼ばれるもののなかには、必ず「決まり文句」が存在しますよね。もちろん、ラジオでもよくあります。

また、アニメなどでもアイキャッチがCMの前後によくありましたね。私が印象に残っているのはルパン三世のアイキャッチ。あれ大好きでした(笑)あと、高校野球(民放)の中継で、回が代わるとき画面の下半分ほどに出ていたアニメ。幼い頃はそのアニメを見るのが楽しみで、野球の内容そっちのけで「早くアニメこないかな~」なんて思っていました。

他にもヒーローの決め台詞や、このドラマのここでは必ずこのセリフが出る!(例えば水戸黄門の「控え!控えおろう!この紋所が目に入らぬか!」「ここにおわすお方をどなたと心得る!畏れ多くもさきの副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ!」)等、よっしゃきた!!という快感に浸れる瞬間なんてのも物語の醍醐味だったりしますよね。

さて、これらのセリフ。
必ず同じような抑揚・テンポで演者の口から発せられます。決め台詞の言い方が毎回違う…という趣旨のものがないわけではありませんが、ほとんどは同じ。振りも、決め台詞も誰しもが耳馴染みがあって覚えやすく作られているんですよね。

CMだってそう。「ゴホンと言えば」で我々世代は即「龍角散」が出てきます。耳に残るリズム感、それは出来れば毎回同じ方が聞き手にとって「心地よい」ということを、我々は普段から実感しているのです。

歌もそう。
もちろん音楽だから…という前提はありますが、必ず基本的には in tempo で演奏されます。

イン・テンポ[in tempo]
正しい速度で演奏をしなさい、という意味の速度表示。 一般には、テンポが変化することなく一定の速度で演奏することをいう。
(他にも細かく意味はありますがとりあえずこんな感じで覚えておくと便利です)

ご存知の通り、曲の最後のロングトーンやフェルマータ等、若干の「溜め」を使う場合はありますが、基本的には途中でちょいちょい曲の速度が変わってどこで手拍子をしたらよいのか分からない…!なんてことは、まあないですよね。

実はこれ「話す」時にも重要な役割を果たします!

基本の喋りは同じトーン・同じ速さで

たいてい「話すのが苦手」「話し下手と言われる」人は、テンポが一定化していない事が多いのが特徴です。
とはいえ、前述のオリラジの中田あっちゃんのように、滔々(とうとう)と話す必要があるわけではないのでご安心ください。話す速度がゆっくりでもいいですし、訥々(とつとつ)としていても良いんです。そこには「あなただけのリズム」が存在していることに、気が付いているでしょうか?

それが聞き手にとって「聞きやすいリズム」かどうか?問題はそこになります。よく素人さんがアカペラで、もしくはギター1本で歌う時、どーもノリにくいな…と思ったらテンポがブレブレになっているなんてことも。一定の間隔で手拍子ができない…というのは、聞き手にとってかなりのストレスに!話すときも同じで、だいたい次はこんなリズムでくるな?と予想できることが、相手の脳内を疲れさせない話し方になるんです。
もちろん、話のテンポをいたずらに阻害しないためにも「あの」「えっと」「えー」はできるだけ少ない方がより耳馴染みがよくなりますよ。

聞きやすさの先に求められるあえての「不規則」

同じトーン・同じ速さ・同じリズム。
4拍子でも3拍子でも5拍子でも構いません。同じような高さの声で同じように拍を刻みながら話していると、聞き手は「予測できすぎて」…そうです、眠気を催すことがあるんですよね。なので、たまに相手の予測という期待を裏切る動きをする必要があります。

例えば

  • 大事なことほど小声で話す
  • 極端に間をあける
  • だんだん速く(だんだん遅く)する

等々。これはよく「話し方本」にテクニックとして書かれていますので話し方を勉強しよう!と思ったり話し方本を読んだことがある!という場合は見たこと、聞いた事がある方も多いはず。

これらはすべて

一定の耳馴染みがよい音と速さとリズムで話されていることが大前提

なんです!

  • 話し方本の通りに実践しているのに、なんだかしっくりこなかった
  • 抑揚って書いてあるけど、どこまで音の高さを変えれば抑揚なのかが分からない
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