ボイトレ思考

【音アリ】続・違い発見!大阪(奈良)と東京(横浜)の駅や電車内アナウンス 寝ても覚めてもボイトレ思考ー第58夜ー

 

今日(12月6日)は音の日

画像は一般社団法人日本オーディオ協会さまのHPより。
本日、12月6日は「エジソンが錫箔蓄音機「フォノグラフ」を発明した日」だそうです。
音楽に多少でも関わってきた身としては、まさにエジソンさまさま!ありがとう!エジソン!!

というわけで、今回は現代版蓄音機(iphone録音アプリ)を活用しまくった内容をお届けします。

短期間で東京アゲイン!車内音声を録りまくる旅

最後に東京に行ったのはいつの日か…とか書いたのがウソのような約2か月前。
その時の記事はこちら。

今回は、何気に観光(大嘗宮一般参観が主目的)しつつ、乗る電車やバス内で日本語と英語アナウンスを録音しては聴き返すというマニアックな旅となりました。
せっかくなので前回の旅では気が付かなかった部分を含めて皆様にシェア致します。

この後に出てくる音声は、すべてクリモトの声によるものです。
実際の駅構内の音声ではありません。あしからずご了承下さいませm(__)m

これって仕様?驚くほど「棒読み」の英語アナウンス2

前回もこの話題に触れました。
駅のホームでも新幹線の中でも、車掌さんを始めとする駅係員の方が日本語での案内に続き英語でもアナウンスをされています。
ところが、それが「驚くほどに棒読み」というお話。

今回も行きは「ひかり」帰りは「のぞみ」に乗車。
聞きなれたのか、前回よりは棒読み加減はマシだったような気がします。
とはいえ、相変わらず「カタカナ感満載」の発音でした。
しかもそのカタカナが「流暢」!!

例えば

The doors on the right side will open.
(ザ・ドアーズ・オン・ザ・ライト・サイド・ウィル・オープン)

「右側のドアが開きます」というアレです。
それを、上段の英語の発音ではなく、下段のカタカナの発音で「流暢」に話されます。

英語例

流暢なカタカナ例

Nozomi 326 for arriving
(ノゾミ・スリー・ツー・シックス・フォー・アライヴィング)

もうひとつ「のぞみ326号が到着します」もそう。

英語例

流暢なカタカナ例

確かに、伝わらない発音よりはいっそカタカナでも伝わる方が…!という気持ちは分かります。
実際に、これを聴いてなんじゃこりゃ?表情をしている外国の方は見かけませんでした。

ちなみに、カタカナ英語の状態で最も綺麗な発音だったのが「station」
これはどの駅員さんでも皆同じようにお上手でした。
もしかすると「学校などで散々習って発音しているから慣れている」というのもあるのかもしれませんね。

なんだかんだ言っておりますが、何を話しているのか分かりやすい!というのは良いのかな~と思ったりもします。

新幹線京都駅の日本語音声案内は「さ行」が特徴的

電車の乗り継ぎの関係で、かなり早くから新幹線ホームで待っていたこともあり駅音声を録れるだけ録っておりました。
その中で、一番印象的だったのが、下記の文章の発音(本来は何時何分発という文言が冒頭の1文に入ります)。

まもなく12番線にのぞみ12号東京行きが到着致します。 安全柵の内側までお下がりください。
電車は前から16号車15号車の順で一番うしろが1号車です。
グリーン車は8号車9号車10号車自由席は1号車から3号車です。
この電車は全席禁煙となっております。お煙草を吸われるお客様は喫煙ルームをご利用下さい。
普通車の喫煙ルームは3号車7号車15号車、 グリーン車の喫煙ルームは10号車にあります。
この電車は 途中 名古屋 新横浜 品川に停まります。

この中の「さ行」を特に強調して読んでらっしゃったという事。
特に「車(しゃ)」の発音の前には促音(そくおん 小さい「っ」)がハッキリ聴こえていました。

文字にすると「っっしゃ」っていう感じ。再現すると…。

「さ行」や「は行」は滑舌が甘いとどうしても聴き取りにくくなってしまいます。
その上、駅などの人混みでかつ電車が頻繁に行き来するホームでは、より一層分かりやすいく聴き取りやすい発音が必要になるんですね。
駅音声の試行錯誤が読み取れる、素晴らしいボイスデザインだと思います。

今回は新幹線の京都駅だけなのか、他の新幹線駅もそうなのかまでは検証できませんでしたが
(録音(合成)音声なら同じかもしれません)
是非皆さんも「さ行」に注目(注耳?)して聴いてみて下さいね。

大嘗宮一般参観での警察官さんの誘導は皆上手い!!

そもそもこれが主目的で東京に行きました(笑)
その際の警察官さんの数もさることながら、警察車両の上での誘導案内がまた上手い…!
大事な角々に立ってらっしゃるのですが、案内の的確さや聴き取りやすさは流石でした。

大切なのは、無駄に丁寧な言葉遣いをせず、必要な事を伝えるという事。
丁寧語や尊敬語や謙譲語を良かれと思って入れまくると、結局何が言いたいのか、何を伝えたいのか分からなくなります。
そのあたりの基本をきちんと押さえた、素晴らしい誘導でした。

また、持ち物(かばん)のチェックなどで通るテントでの誘導や検査をされる警察官さんの声掛けの仕方も無駄がなく、非常にスマートでスムーズ。
都会は警察官さんまで洗練されているのか…!!と妙にテンションが上がって不審者風味を醸し出していたクリモトです。

護送車で続々と警察官さんたちが集結…。すごい光景でした。
皇宮警察の方もたくさん!ふと足元を拝見すると、皆良い革靴をお召しでした(笑)

そして今回の旅で初めて気が付いたのが…。

近鉄電車と東京メトロでこんなに違う!英語での駅名アナウンス

答えから先に言うと、違うのは「駅名の発音」が「日本語読み」か「英語読み」かになります。

例えば下記の文章。
近鉄電車の場合は駅名(橿原神宮前や大和西大寺 等)という発音が明らかな「英語読み」となります。
This is Yamato-Saidaiji. Station number A-26.
Please change here for trains to Tenri, Kashiharajingumae, and Kyoto.
For Kyoto, please transfer to track 3 or 4.
After leaving Yamato-Saidaiji, this train will be stopping at Gakuemmae.

続いて東京メトロの場合。
The next stop is UENO. G-16

こちらはJR線。
The next station is TOKYO. The Doors on the left side will open.

他にも
We will soon make a brief stop at Shibuya.

この太字で表した駅名の部分の発音。
これが、近鉄電車の場合は英語読み、東京メトロやJR線等では日本語読みなんです!

綺麗な発音になりたい!なら、まずは身の回りの音を聴くことから

レッスンに来られる大半の方が、滑舌が悪くて…!と仰います。
もちろん、滑舌を良くする物理的な訓練もあるのですが、まずは一番身近な色んな音声に耳を傾けてみる事をおススメします。
スーパーの中の案内、駅の案内、ドラッグストア、ホームセンター等々。
あ、天気予報などにも学ぶところが沢山あります!

私たちの身近にあふれている色んな案内音声の中には、録音もあれば生の音声もあります。
その中で「ああ、聞き心地が良いな~」と思った音声を、じっくり聴いてみて下さい。

ちょっとした語尾の上がり方や下がり方、言葉の間や単語の発音速度など、その発音には必ず聴き手に対しての想いが詰まっています。
違いを聴きとれるようになると、必ず自分の発音も良くなります。
是非、お試しください。

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