明るいオカンの作り方

ありがとうは魔法のことば

 

今日の大和高田市は、なかなかにすごい雨です。
今回は、4月にぱ~ぷるママ+アプリに掲載された内容を、加筆してお送りします。

 

 

息子が保育所に通っていた頃、自閉症に伴う多動がきつく、ずーっと動き回っていました。
先生の机の上からペンや消しゴム、ノートなどをぱっと掴んでは走って逃げる事が日常茶飯事でした。

 

ある日、まさにそのシーンをお迎えの時に目撃した私。
万が一、ペンを持ったままこけてしまったり、よそ見をしてクラスのお友達に刺さろうものなら大変です!
思わず「こら!!」と叫んでいたのですが、その直後、先生がとった言動が意外なものでした。

 

 

「あ~はいはい!わざわざ持ってきてくれたのね~!ともちゃんありがとう~~!!」

 

満面の笑みで、息子に近づく先生。
笑顔で「ありがとう~!」と言いながら両手を出された息子は、思わず先生の手の上にペンを置きました。
机から取ってくる事で、先生の興味を引く予定だった(と思われる)息子。本人もあれ??という顔のまま、
結局ペンを持って走り回るという危険行為をせずに済みました。

 

後日、お迎えに行くと、教室にあるテレビや先生の机には白い布がかけられ、息子が興味を示すものが、息子の視界に入らないようになっていました。
「見えるとね、ついつい手を出しちゃうんですよね~!」
とこれまた笑いながら何事もないように答えて下さる先生。

毎回布をよけないとペンは机の上から取れません。
その手間よりも、息子がペンを持って走るかもしれない危険行為の予防を優先してくださった事に、感謝しかありませんでした。

 

 

当時、息子のクラスの先生は3人いらっしゃいました。
ベテランの女性の先生(満面の笑みでペンを受け取った先生)。
若い女性の先生(白い布をかけることを提案して下さった先生)。
更に若い男性の先生(走り回る息子を抱き上げて捕獲して下さる先生)。

 

 

2歳児クラスということで、例え診断書があっても加配はつけられないと市から言われていました。
(大和高田市では、原則3歳児クラスからしか加配がつきません)
ところが、偶然3名の先生方が見事な役割分担をして下さっていたクラスでした。

それ以降、家でも子どもたちが何か困った事をするたびに
「どうやったら『ありがとう』という言葉を使えるか」を考えるようになりました。

 

息子がチラシをビリビリに破れば「捨てやすいようにしてくれたのね~!ありがとう!」
娘が消しゴムをなくした!と言えば「机とベッドの下をお掃除するきっかけになったわ~!ありがとう~!」等々。
子どもたちも何かをした時に「怒られる!」「叱られる!」という感情が先立たなくなり、色々報告してくれるようになりました。

「とりあえず親に言ってみる」きっかけ作りの為にも、是非「ありがとう作戦」をお試しくださいね。

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