明るいオカンの作り方

言わなくていいこと

 

今日は雨が降ったりやんだりの大和高田市です。

 

 

さきほど、近所の保育園の楽器の練習がうるさいから…という理由で
包丁を持って怒鳴り込んだ会社員(50代)のニュースを読みました。

 

 

毎年、5~6月あたりは、不安定な人が急増します。
某芸能人さんあたりも、ブログで世間を騒がせてらっしゃるように
「自分の事はとりあえず棚に上げて」
相手を公の場で批判したり、糾弾する、という事案の相談が多い2か月間でした。
もちろん、7月中まではそういった事が続きますので、まだまだ気が抜けません。

 

 

何かを「言う」方は、「言いっぱなし」なので、あんまりダメージはありません。
それを「聴く」方は、「言われっぱなし」だと、その後のダメージが大きくなります。

 

 

言わなくていい事を「言ってしまう人」は、自分が相手の立場だったら?というのを想像できていません。
言わなくていい事を「言わないようにしている人」は、相手の立場を想像している事がほとんどです。

 

 

 

息子が4~5歳の頃、近くのスーパーで買い物をして、レジに並んでいました。
大きさはそこそこある息子が、訳のわからない言葉(にもなってませんが)を発する姿を見た
後ろに並んでいた初老の女性が、突然声をかけてこられました。

 

 

 

「この子大丈夫?病院いった方がいいんじゃない?」

 

 

 

もう診断うけてますよーと思いつつ、「そーですねー」と流して終わらせました。

 

 

今まで、母親(精神疾患を抱えています)や、その他もろもろで、外で色んな事を言われてきましたので
元々外出する前には色んなシミュレーションをしていました。

 

「こう言われたら、ああ言い返そう」
「こういう風に言われたら、これを見せて反論しよう」

 

等々、割と万全の体制?で外出していた事を覚えています。

 

 

もしかしたら、その方のご親族に障害を持ったお子さんがいて、心配してくれたのかもしれない。
もしかしたら、自閉症とか知的障害とか身近に全くいなくて、びっくりして思わず声をかけたのかもしれない。

 

 

何故か、失礼な事を言われたこちらの方が、相手の立場を想像して納得するという矛盾(笑)

 

 

今はネット社会です。
これまでだと、居酒屋や、家の中、どこか限られた場所でしていた「与太話」を
インターネットでいきなり全世界に配信できる世の中です。

 

 

自分の考えを表に出す事にも、抵抗感がない人たちが増えたように思います。
(だからこそ、栗本も講師活動をしているのですが)

 

 

「ここだけの話」

 

として、言える言葉。
それを、公衆の面前で叫んでいるのと変わらないネット投稿。
本人は画面に打ち込んでいるだけですので、「ここだけの話」かもしれません。
しかし、一旦ネットに載せてしまうと、本当に「消えない言葉」となってしまいます。

 

 

 

ほんのちょっとした言葉で、お母さんたちは傷ついて、外に出られなくなったりします。
障害児を連れて、外出するのが怖くなります。

 

 

「そんな事を言う人なんて気にしなくていいよ」

 

 

そうは言われても、気になるのが人間です。
そして、「そんな事」を言ってしまうのも、人間です。

 

 

 

私の母は、結構そういった「言ってはいけないこと」を言ってしまいます。
何度注意しても、何度説明しても、薬を飲めば忘れてしまいますので、堂々巡りです(笑)

 

 

言われても気にしなくなった私と違い、娘はそういうわけにいきません。
とはいえ、母をどうにかする事は、ほぼ不可能です。

 

 

小学生から大変な事を背負わされてる娘ですが、そこはきちんと説明しています。
「ばあばは、分かっているけど、分かる事を維持できないんだよ」と。

 

 

 

 

健常者だって日々大変だ!どうして障害者にあわせて、気を遣って、配慮ばかりしていかないといけないのか!!

 

 

 

ご尤もです。
だからこそ、障害を抱えた側も、「障害だからしょうがないでしょ!?」ではなく
「ご迷惑をおかけしたら、指摘して下さい。」
くらいの配慮が必要だと思うのです。

 

 

 

言ってはいけない事。
言わせてはいけない事。

 

 

 

どちらも、同じように配慮する事で、もう少し許容範囲の広い社会を作れるのではないかと思っています。

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