明るいオカンの作り方

背中をおした医師のことば

 

おはようございます!あなたの笑顔にあかりをともす!*アカリトモス*プレゼンター 栗本です。
今回は、6月にぱ~ぷるママ+アプリに掲載された内容を、加筆してお送りします。

第3回目は「背中をおした医師のことば」です。

今月から3回にわたって「背中をおした」シリーズとなります。

 

息子が最初に診断されたのが2歳の時。
1歳半検診で少し遅れが?となり、2歳になってから地域のお医者さんに風邪で受診。
その際「2歳だよね?言葉出てないね。」と気付いた医師が、大きな病院を紹介して下さいました。

 

その大きな病院での診察結果から更に専門医のいる病院へ紹介状を書いて頂き、初診の日を迎えました。

 

初診のみという水曜日、朝8時半に受付をして、診察は11時ごろ…と聞いていたのですが、なかなか呼ばれません。
「すみません、2時半頃になります…」
申し訳なさそうな看護師さんの言葉を聞き、とりあえず昼食を摂りに一旦帰宅。

またひたすら待つものの、待てど暮らせど呼ばれません。

 

遅れに遅れてなんと実際に診察室に入れたのは18時半!!
すでに親の方がぐったりの状況でした。

 

 

診察室に入って真っ先におもちゃのコーナーへ走る息子。
促されて私が椅子に座ったと同時に医師の口から出た言葉。

 

「あのね、お母さん。自閉症」

 

診察室に入って3秒ほどです。もはや瞬殺です。
椅子から転げ落ちそうになりつつも、堪えきれない涙を拭いた事を今でもよく覚えています。

 

そこから始まった半期の一度の診察。そんなある診察の日、医師が言いました。
「お母さん、働きなさい。もちろん、事業所とか最大限に利用申請を出して、とにかく、お子さんも外に出しなさい」

 

その時の私には「事業所(当時は事業所と言う言いかたをよく分からず「施設」と呼んでいました。)に預けるなんて…。」
と何か罪悪感めいたものを抱えていました。
四六時中ずっとこの子を見ているのは本当に大変。だけれども他人に預けるなんて…と。見透かしたように医師は言いました。

 

「あのね、お母さん。お母さんが動けなくなってからの人生の方がこの子にとっては長いのよ?
今からお母さん以外の人に慣れて、社会性をつけておかないと、将来困るのはこの子自身なのよ?」

 

目からウロコでした。
とにかく日々に必死で、将来の事なんてまともに考えた事もなかった(漠然とした不安はありましたが)のですから。

 

「(身の回りのお世話が)お母さんじゃないとダメ!」
となってしまったら?
私はいつまでこの子より元気でいられるのだろう??

 

 

私が60歳で息子が30歳、私が80歳で息子が50歳…。
介護をしてもらわないといけないような年齢になっても息子の面倒を見続ける事が出来るとは思えない。

 

 

だったら早く社会に受け入れて貰えるような子に育てなければ!
医師のことばは、今後の私の子育ての方向性を決める、大きな転換点になりました。

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